「メディア・セックス」

hippydonky212004-10-08

CNN/AP
ワシントン――米副大統領候補の討論会で共和党現職のチェイニー氏は、民主党エドワーズ氏に反論するため、「正確な情報をここにいって確かめるといい」と、あるウエブサイトのURLを口にした……ところがこのURLが間違っていたため、興味を持ってやってきた人を、ブッシュ批判サイトに誘導してしまう羽目になった。

5日夜の副大統領候補討論会でチェイニー氏は、かつて自分が最高経営責任者をつとめた石油関連事業ハリバートンによる様々な不法行為疑惑についてエドワーズ氏から攻撃された。反論したチェイニー氏は、「君のいう事実関係は間違っている。正しいデータは、このサイトにいけば載っている」と言い、ペンシルベニア大学が運営する超党派の中立サイト「www.FactCheck.org」に行くよう視聴者に促した。

問題はここでチェイニー氏が、「.org」ではなく、「www.FactCheck.com」とURLを間違って言ってしまったこと。「.com」のこのURLはケイマン諸島にある広告代理店のウエブページのものだった。

同社の弁護人ベリーヒル氏はAP通信に対し、討論会の直後から「www.FactCheck.com」のヒット数が毎秒100ヒットと膨れあがったため、同社はアクセスしてきた人々を別のサイトにリダイレクトすることにしたと説明。

リダイレクト先は、ブッシュ批判で有名な世界的投資家ジョージ・ソロス氏のサイト(www.georgesoros.com)だった。このサイトのトップには、「ブッシュ大統領を再選させてはならない理由」という見出しのほか、「ブッシュ大統領はわれわれの安全を脅かし、重要な権益を傷つけ、米国的価値を損ねている」というソロス氏のメッセージが掲載されている。

ベリーヒル弁護士は、ユーザーをソロス氏のサイトへ誘導したことについて、「自社サイトへの負荷を軽くすると共に、ある種の政治的立場を示すため」だとAP通信に話している。 

誰でも一度はURLを間違えてしまったためにポルノサイトへ飛ばされた経験をお持ちとは思いますが(思わぬ収穫に目を細め、顔をほころばせた方もいるかも知れませんが)、ある種の事実はパロディーよりも数段上回ってしまうことが突きつけられてしまったわけです。
アメリカ大統領選はともかくTV広告が派手に打ち上げられますが、TVよりインターネットを見るという人口が多くなってしまったアメリカでの大統領選の戦略の修正は、まだこれからといったところかもしれません。
しかし、本でもインターネットでも新聞でもそうですが、書かれたことが事実とは限らないことを正しくもう一度認識すべきでしょう。
特にインターネットの場合、責任の所在があいまいなのをいいことにでたらめの情報をさも事実のように書き、それを単純にも信じて都市伝説のように広まっていくことはあれ得るわけで、事実イラクの日本人人質事件のとき、自作自演話を作りたいがために、ありもしない事実を掲示板に書き込み、それを批判的精神皆無のお馬鹿政治家や頭の中身きっとも髪の毛同様うすくなった評論家たちが、こんな情報もあるなんて言って(さも自分が情報機関につてがあるように見せかけ、実は情報の発信どころが某掲示板だったのを伏せて)、真に受けてTVで披露したり、引用するに及んでは何おかいわんやです。(かれらはやっぱり反省もせず同じことを再び繰り返して、お馬鹿丸出しですが)
マスメディアの片道通行の時代が過ぎ去り、双方向の時代が実はとんでもなく井戸端会議の拡大社会であったなんてことにはならないことを祈るしかありません。自戒を込めて・・・。