短信 （３目並べは楽しいですか？）

毎日新聞より
　小泉純一郎首相が政権の最重要課題と位置付ける郵政民営化関連法案は、８日午後の参院本会議で採決される。法案の成立が依然厳しく、衆院解散が不可避との見方が広まる中、自民党の森喜朗前首相は６日夜、首相公邸に小泉首相を訪ね、解散回避に向け大詰めの説得を試みた。しかし、首相は法案が否決された場合の解散見送りを拒否し、会談は決裂した。森氏による説得が不調に終わったことで、同党執行部は７日に役員会を開き、本会議採決への最終的な対応を協議する見通しだ。

YOMIURI ONLINE より
北朝鮮の核問題をめぐる第４回６か国協議は１２日目の６日、北朝鮮の草案受け入れ拒否で暗礁に乗り上げている共同文書のとりまとめをめざし、米朝会談などで打開策を探ったが、進展がなかった。

　これを受けて参加各国は、協議をいったん休会とすることを決めた。７日午前８時半（日本時間７日午前９時半）から全体会合を開いて、正式決定する。

　日本代表団筋は、協議が休会することになったと明らかにし、「核の放棄の範囲、平和利用の問題について考えの隔たりが埋まらなかった」と述べた。ロシア首席代表のアレクサンドル・アレクセーエフ外務次官は、会議で議長国・中国が休会を宣言するとの見通しを示した。休会期間について、同次官は約２週間となる可能性があると述べたが、日本代表団筋は「本国に持ち帰って十分議論する時間的余裕が必要」と指摘した。

　北朝鮮は、６日の米朝会談で、「核の平和利用の権利」が認められない限り、共同文書の草案は受け入れられないとの立場を崩さなかった。

３目並べというゲームがあります。
正方形の９ますの中に交互に駒を配置し縦横斜めいずれかに３つの駒を並べれば勝負がつくというおなじみのゲームです。
このゲームふつうやれば永遠に引き分け続けるゲームなのです。
1983年のアメリカ映画にＷＡＲＧＡＭＥSというのがあります。
舞台は核のボタンがコンピューターに自動化されているアメリカ。コンピューター、ゲームお宅の少年が最新ゲームを盗み出そうとして知らずにそのコンピューターに侵入。核戦争ゲームをコンピューター相手に行うのですが、そのシュミレーションゲームが現実と混同されていく映画です。
見ていない人に対してネタバレになってしまうのですが、核戦争ゲームをやめようとしないコンピューターに対して、三目並べをやらせ、永遠に引き分ける無意味さを悟らせ、同じように相互を破壊するだけの勝利者のいない核戦争ゲームをやめさせるという内容です。

ふつうなら永遠と引き分ける３目並べ。しかしそれは先手が中心に駒をおいたとき、後手は必ず対角線上に駒をおくという前提に立ってのことです。ところが、実は後手が２手目に真ん中の上下に駒をおけば勝負は必ず先手勝利となって勝負はつくのです。

小泉首相と北朝鮮。勝者のいない３目並べを続けながら、実のところあきれ、落としどころの見えない勝負（話し合い）に疲れ、後手がたまたま何かの拍子で駒をおくところを間違えるのを待っているような気がしてしょうがないんですが。
３目並べの無意味さを知ろうとしない人間の危うさだけが歴史に汚点をそれもかけがえのない人々の生命を道連れにして、跡を残し続けていくのでしょうか。