自由からの逃走

hippydonky212005-08-09

asahi.comより
参院本会議での郵政民営化法案の否決を受けて、小泉首相は8日午後の臨時閣議衆院解散を決定し、衆院は同日夜の本会議で解散した。総選挙は30日公示、9月11日投開票と決まった。首相は記者会見で「今回の解散はいわば『郵政解散』だ」と述べて郵政民営化の是非を争点とする考えを示すとともに、「民営化反対勢力と手を組むことはない。自民、公明が過半数を獲得できなかったら、私は退陣する」と表明した。

前回、3目並べの無意味さを知ろうとしない人間の危うさだけが歴史に汚点を残すのかもしれないと書きましたが訂正しなければいけないようですね。
歴史とは、3目並べの無意味さに耐えられない人間が無謀な、後世になって何でこんなことをと思うことをしてしまうのではないかということなんでしょう。
不断の努力とその努力が実を結ばないかもしれない話し合いと妥協。人々はそうやって生命を賭ける争いを避けながら、最大多数の最大幸福を目指し、それでも振り落とされていく人たちや言葉や意見を何とかすくい上げようと福祉国家の成立や少数意見の尊重というお題目をもつ民主主義を作り上げてきたのが歴史だったのではなかったのか。そして勝負のつかない3目並べをともかく我慢して続けながら「もうやめだ」放り出すことのない先人の努力を我々は賞賛したのではなかったのでしょうか。
意に介さない、自分の思い道理に動かない人たちとの対話を避け、そして切り捨て、自己保身や自己利益だけのイエスマンを登用し、隣国と対立しつづける指導者を持つ国をある隣国をして僕たちはなんて呼んだのでしょう?
声高に叫ぶ必要などないと思っていた民主主義の危機を、今ここで本当に口にしなければならないのだろうか。思い悩む日は続きそうです。