短信   (虎の尾を踏んだのはホリエモン?)

時事通信より
 ニッポン放送は23日、フジテレビに4720万株分の新株予約権を発行すると発表した。フジは既に、同放送に対するTOB(株式公開買い付け)で、成立に必要な25%超の株式を確保。今回の措置で、同放送の株式の4割超を握るライブドアの出資比率を相対的に引き下げ、ニッポン放送争奪戦に決着を付ける構えだ。
 ニッポン放送の発行済み株式数は、現在3280万株。フジが予約権をすべて行使すれば、総株式数は2.4倍に増加し、ニッポン放送に対する出資比率が大幅に上昇。ライブドア側の比率は、逆に10%台半ばまで低下する計算だ。 

前のところで、ニッポン放送がフジ引き受けで増資すればいいのに取り巻き連中をもうけさせるために馬鹿やったと書きましたが、やっと腰を動かしたようですね。ここ1週間新たなヒールの登場でにぎわいましたが落ち着くところに落ち着いたようですな。TOBで利益還元の後ですから誰も文句は出ないでしょう。でもここ最近の報道でやっぱり日本の与党の政治家連中と結託したフジサンケイグループという構図がしっかり浮き彫りにされたし、自分たちの利権やお抱え宣伝組織に手を出すなというやくざまがいの脅しが堂々とまかり通ることも示した事は発見だったかも知れません。経済のグローバル化のお題目とは違って、自分たちに都合のよい新たな利権構造の囲い込みをやっているにすぎない政府与党と旧態依然の経営者たちが、6月以降本当の意味でグローバル化にさらされたときの間抜けな顔を見られるのはちょっとした余興かも知れませんが・・・。
金さえあればと何でもできると思っているホリエモンとの批判にも大笑いでした。
彼は戦後民主主義バブル経済の鬼っ子なのではなく、今の指導者たちの忠実な弟子にすぎないのにね。やはりここでも子分が親分の利権構造に手を突っ込み、虎の尾を踏んだということにすぎないのに。ホリエモン批判に笑わされた産経新聞の社説から始まったここ一週間は、庶民の我々には毒舌漫才よりおもしろいものでしたが、腹を抱えて笑った後、寄席を出た我々を待つものは決して笑えない厳しい現実なのにそちらは政策課題にもなりません。ためいきとともにこうやって政治的無関心に陥れられ、悪循環が始まります。
もう一方でテレビに登場する経済評論家も無知と偏見をさらしたここ最近であったことも突起すべきでしょう。