短信  (片思いは一人一人の国民の方でした)

毎日新聞より
薬害エイズ:「提訴が4日遅い」と国などが和解拒否
 薬害エイズの被害者と国・製薬会社の和解に基づき1人当たり4500万円の賠償などを求めた「東京HIV訴訟」のうち、関東在住の被害者が和解を拒否され、通常数カ月で終了する和解協議が1年以上も止まっていることが分かった。投薬日から提訴まで20年と4日かかり、国などが「除斥期間(20年)を過ぎ、損害賠償請求権が消滅した」と主張しているためだ。しかし、最高裁は同種訴訟で20年以上経過後の請求権を認めており、学者から判例違反と批判が起きている。
 国側が除斥期間を主張して和解を拒否するのは同訴訟で初。薬害エイズと同様に潜伏期間の長い薬害肝炎訴訟などに影響する可能性もある。
 訴状などによると、この被害者は81年5月7日の外科手術で非加熱血液製剤を投与され、HIVエイズウイルス)に感染したとみられるが、01年1月に告知されるまで感染を知らなかった。すぐに弁護士に相談し、手術を受けた病院からHIV感染証明書など3書類を受け取り、同5月11日に東京地裁に提訴。3書類が整っていれば通常数カ月で和解が成立する。
 しかし、被告の国と製薬会社5社は、投薬日から提訴までをとらえ、除斥期間が過ぎているとして和解を拒否した。
 最高裁は昨年4月、筑豊じん肺訴訟で、一定の潜伏期間後に症状が表れる場合は20年以上経過後の提訴も可能との判決を出した。薬害エイズも潜伏期間が長く、国などの主張は判例違反の疑いが強いが、国側は「じん肺は例外」としている。
 訴訟は昨年2月に被害者の本人尋問が行われて以降、和解協議が開かれていない。

愛国主義教育の推進で国を愛する気持ちを養うとのたまわる前に、愛される国作りをどうしてしようとしないのでしょうか。たかが国民ひとりの事かも知れないけれど、その一人に絶対に自分がならないといえない以上、国の態度は国民に示された見本そのものなのです。自己の不法行為は和解でごまかしていても、実のところ自己の行為に責任をとらなかった人たちの本心が垣間見えたわけです。無責任国家の醜態をさらしたイラク人質事件からもうすぐ1年。マンデール難民を国際機関の非難を浴びても送り帰す。そのくせ国際的に役割を果たすとして国連安全保障委員会常任理事国の椅子の獲得に血道を上げる。この種の官僚が勝ち組として大手を振って歩く、国民を大切にしない(つまり北朝鮮拉致の被害者の方々も政治利用の価値が無くなったら捨て去られるということでしょう)日本を愛せよっていったってそれは無理っていうものです。