短信  (簡単なことすら煩わしい現場)

asahi.comより
担当医の名前、全部教えます 東大病院が入院患者に  
2005年04月09日
 東大付属病院(東京都文京区)は、チームで診療を担当するすべての医師の名前を書いた紙を入院患者に渡すサービスを、4月から始めた。複数の医師による「チーム診療」が広がる中、患者に安心と信頼を感じてもらうのがねらい。同時に、研修医や指導医などの立場を患者へ明確に示すことで、医師の責任感や自覚も高め、医療の質や安全の確保につなげる試みだ。

 患者に渡すのは、「あなたを受け持つ医師のご紹介」というA4判の紙。インフォームド・コンセントや治療方針の決定にかかわる主治医と、担当医・研修医の3人がチームを組み、診察や治療をすることが明記され、氏名と専門分野が書き込まれる。

 さらに、この3人のチーム医療に責任を持つ「チーム管理医」の名前と、より専門的な立場から治療にアドバイスしたり、検査にかかわったりする専門医の名前を書き込む欄もある。

 以前は、何人もの医師の名字だけを書いたプレートをベッドサイドに置いたが、責任の所在がわかりにくかった。新しい用紙は、誰がどんな立場で自分にかかわっているかひと目でわかる。研修医と指導医でチームを組んでいることもわかり、医学教育への理解を深めてもらう意味もある。

 永井良三院長は「患者様ばかりでなく、看護スタッフからも『どの医師に相談すればいいのかわかってよい』と評判です。なぜこんな簡単なことができなかったのか不思議なくらい」と話している。

「なぜこんな簡単なことができなかったのか不思議なくらい」
医療は患者の側に対してではなく、いつも医者や医療スタッフの方に顔を向けていたって言うことでしょう。
当たり前のことを当たり前にやれない医療機関が、実のところ少しも淘汰されないところに日本の医療の問題点があることにいい加減に気がついたらどうなんでしょうか。