短信  (メディアのもつ共時性の唯一の利権とは)

共同通信より
19日午後の東京株式市場で、フジテレビジョンの株価は、前日終値比3000円高の22万5000円と小幅反発した。前日のライブドアとの和解発表を受けての取引となったが、ニッポン放送の株買い取りなどの費用がかさむため上昇に勢いはなかった。
 ライブドアは8円安の342円と反落。第三者割当増資による「1株当たりの利益の希薄化」が嫌気された。
 ニッポン放送は400円高の6280円と急反発した。同社が株式公開買い付け(TOB)で自社株を1株当たり6300円で購入すると発表したことからTOB価格近辺に張り付いた。

共同通信より
 ニッポン放送の経営権をめぐって約1470億円を支払うことでライブドアと和解したフジテレビジョンが、ライブドアに1人の取締役を送り込む検討を始めたことが19日分かった。今年12月に予定されているライブドア株主総会での選任を目指す。
 フジテレビとライブドアが18日に合意した和解によると、フジテレビはライブドアに出資し、発行済み株式の12・75%を持つ第2位の大株主となる。このためフジテレビ出身の取締役を送り込みライブドアへの影響力を強めることにした。ライブドアが再びフジテレビ買収に乗り出さないよう監視する狙いもあるとみられる。
 また、フジテレビがライブドアに支払う巨額資金が再びニッポン放送のケースのような敵対的買収に利用される懸念も指摘されている。

共同通信より
格付投資情報センター(R&I)は19日、フジテレビジョンの格付けを引き下げる方向で検討すると発表した。
 フジテレビはライブドアと和解し、ニッポン放送を完全子会社化することになった。しかしR&Iによると、今年1月の同放送株公開買い付け発表時に比べ、ライブドアへの第三者割当増資などで資金負担が大幅に増えることになり、財務悪化懸念が強まった。
 フジテレビの現在の格付けは、R&Iが格付けしている民放テレビ局では最上位の「AAマイナス」。TBSは1段階下の「Aプラス」、テレビ朝日は2段階下の「A」となっている。

グリーンメーラー」(乗っ取り屋)ホリエモンに振り回されたおもしろい2ヶ月でした。
1400億の現生を手に入れ今度はどこをっていうのが一番の関心のような気がしないでもないですが。その1400億。べつにフジが出したわけではなくフジだってCBを大和証券に買わせているわけだから、調達先は株式市場。先のライブドアのCBだってリーマンが660億株式市場で売っている訳だし、たぶんもうすべて株式に変換して売っていると思いますが、資金の調達先はやはり株主だったわけで、詰まるところ、会社は株主のものなんて言っていたホリエモンが一番その理念から遠い人だったわけです。株主は自分の金庫でしかなかったわけですから。
インターネットとメディア融合についても、インターネットと違って、メディアは大量に情報を送ることに優れていると言われていますが、その共時性が成り立つのはニュースだけでしょ。ほかのものは、番組表にとらわれず見たいときに見るというオンデマンドに集約されるでしょうし、そこに光ネットの有効性を見いだそうと言うことなんでしょうが、庶民はとっくの昔に無料のオンデマンド手に入れています。それは古くはビデオであり最近はHDDやDVDな訳です。金を払ってまで見ませんて、ヤフーさん。
最近はラジオのリクエストだってインターネットだけど、デジタルテレビの双方向性などと同じように、タイムテーブルに縛られるものなどもう誰の心も動かしませんて。
共時性の唯一のよりどころはスポーツ中継でしょう。ここに利権があるからこそ、ソフトバンクだって楽天だって参入したんだから。
そういう意味でホリエモンのネットとメディアの融合など内容が見えないのではなく、内容はないのです。
それはともかく、サラリーマン社長があぐらをかいていたおばかな老人クラブに与えた一撃は意味があったというべきでしょう。
(しかしねえ、ニッポン放送株を最後は信用取引でしか買えなかったライブドアになぜにフジは焦って和解したのか。要は株式総会前の手打ちって事でしょうが、フジ側の経営者がけじめをつけないでどうするんでしょうか。しがみついた権力はいつまでも甘い汁を出しつづけてしまうのでしょうか。あほくさ・・・。)