短信  (スケベは隠すべきじゃないってことです)

毎日新聞より
 先生が子供のスカートの中を盗撮し、逮捕された。勤務する学校が埼玉県なら懲戒免職。東京都は諭旨免職――。わいせつ教職員への処分で、こんな「地域格差」が目立っている。文部科学省は「教育公務員には、より高い倫理性が必要」と厳しい処分を求めているが、同じ事件で逮捕されても、自治体によって教壇に立ち続けられるかどうかまで違うのが現状だ。
 今年2月、東京都内を走る電車内で、女児のスカート内を盗撮した区立小学校教諭(34)が都迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された。ビデオカメラのレンズを靴先にしのばせるという巧妙な手口。都教委は教諭を諭旨免職とし、退職金6割を支給した。
 その10カ月前、やはり都内の電車内で埼玉県の市立中学校教諭(25)が逮捕された。座席に座り、前に立った少女のスカート内をカメラ付き携帯電話で盗撮、罰金30万円の略式命令を受けた。県教委の判断は「懲戒免職」だった。
 懲戒免職は地方公務員法に定められた処分。退職金が支給されず、教員免許も失効する。一方、諭旨免職依願退職の一種で、退職金をもらうことができるうえ、教員免許が残るため、他教委で採用されれば教員を続けることも可能だ。
 なぜ判断が分かれるのか。都教委は「同じ事件でも動機や背景などさまざまなのだから、処分にばらつきがあって当然。しかも盗撮はわいせつ行為ではなく、わいせつ類似行為」と説明。これに対し埼玉県教委は「痴漢も盗撮も基本的に懲戒免職。こうした人が再び教壇に立ち、子供にどんな説得力があるのか。そもそも諭旨免職は行っておらず、都のような対応はあり得ない」という。
 毎日新聞の調べによると、04年度にわいせつ行為で免職となった教職員は全国で少なくとも101人で、約9割が懲戒免職。諭旨免職は12人だけだが、そのうち8人が東京都の教職員だ。この盗撮のほか、女性の部屋をのぞこうとマンションに侵入し、現行犯逮捕された小学校教諭(26)▽酔って電車内で女子高生の下半身を触り、罰金刑が確定した中学校教諭(48)――なども諭旨免職。都教委の指針には、痴漢は原則懲戒免職とあるが、この年痴漢で逮捕された3人は全員、諭旨免職だった。こうした都の対応に、関係者からは「甘い」との声も出ている。
 文科省は「個別の判断への干渉はできないが、住民や保護者の信頼を得るにはどんな処分であるべきか、しっかり判断してほしい」と話している。

東京都の温情処分。この程度で何年も勤め上げた学校を首になるんだし、せめて退職金ぐらいはとでも考えたのでしょうか。これが東京都の基準。
さてもう一つの処分。

朝日新聞より
 今春の入学式で「君が代」斉唱時に起立しなかったとして、5月末に停職1カ月の処分を受けた東京都立川市の中学教諭が連日、朝から夕方まで学校の正門前で、処分の不当性を訴えている。約120人の研究者も21日、「処分は憲法などに違反する」とする抗議声明を発表した。

 抗議しているのは、立川市立立川二中の家庭科教諭、根津公子さん(54)。都教委が教職員に君が代斉唱時の起立を義務づけた03年秋以降、停職処分を受けた初めてのケース。根津さんを含めて公立学校教職員10人が懲戒処分を受けた。
(話題と関係ないので惜しいけど後略)

そうなんだ。個人の思想信条にはお構いなく干渉し、それでもって公権力が処分するわけです。何と停職。
犯罪行為には「盗撮はわいせつ行為ではなく、わいせつ類似行為」のおお甘処分。
教育委員長の頭の中が透けて見えたようです。