短信  (論理より事実が政治)

 【北京17日共同】北京の外交筋は17日、小泉純一郎首相の靖国神社参拝に中国が反発し、23日から北京で予定されていた日中外相会談が取りやめとなったことを明らかにした。

 中国訪問中の外務省の佐々江賢一郎アジア大洋州局長も、首相の靖国参拝の影響で中国側との会議がすべて取りやめとなったため、17日午後に日程を繰り上げて帰国することになった。

 中国国内で今後、対日抗議行動も予想されることから、外務省の谷内正太郎事務次官は同日、北京で行われた日中外務次官級の「総合政策対話」で邦人保護を中国側に要請した。

 【ソウル17日共同】韓国の青瓦台(大統領官邸)当局者は17日、小泉純一郎首相の靖国神社参拝を受け、12月に予定されていた日韓首脳会談について「日程変更もあり得る」と述べ、会談の延期や中止を検討する考えを示唆した。

NIKKEI NETより
 17日の東京株式市場で日経平均株価は小幅に4日続落。終値は前週末比20円25銭(0.15%)安い1万3400円29銭だった。4日続落は7月上旬以来。相場をけん引してきた鉄鋼株や大手銀行株が利益確定売りでさえない展開となったほか、海運株などにも売りが集まった。東証1部の売買代金は9月15 日以来、約1カ月ぶりに2兆円を下回った。東証株価指数(TOPIX)は続落だった。

 前週末の米国株式相場の上昇を受けて自動車株や好業績のハイテク株など輸出株の一角に買いが入り、日経平均は朝方には1万3500円台を回復する場面があった。しかし、信用買い残が膨らむなど需給面の足かせが意識されている鉄鋼株や銀行株が軟調に推移したほか、堅調だった輸出株にも上値で利益確定売りが出たため、日経平均後場に下げに転じた。小泉純一郎首相の靖国神社参拝で日中関係が緊迫化するとの懸念から鉄鋼株や海運株などに売りが出たとの指摘も一部で聞かれた。

淡々と事実を記述する日。
政治家は当然結果責任を問われ、そしてどんな論理より、事実が物事を語るのが政治なんだというのがおわかりになってはいないらしい。
腰が痛くて、長い間机に向かっていられないし、ああ横になりたいよ。
ノー天気な我が国の首相につきあってなんていられない。

万博の思い出(12) 飛行船

写真はアフリカ共同館の北側にあがっていた中部大学の飛行船。
この飛行船、無線LANの中継局を積んでいて快適にネット環境を提供していました。
が8月を過ぎたあたりからパソコンの持ち込みが厳しくなりました。持っていると事務所に案内されパソコンにX線をかけられるようになりました。パソコン型爆弾かよ?
さすがに警備の人もあきれていましたが。ないしょですが、見て見ぬふりをする警備員さんも・・・。

短信  (民主化は民死化?)

hippydonky212005-10-13

イラク問題に関わるフリージャーナリスト志葉 玲氏のブログ「シバレイのblog」より
http://reishiva.exblog.jp/

イラク民主化、「民主国家」の民主化

 ブログ読者の皆さんにはご存知の方もいるかと思うが、今週末15日、イラクでは、新憲法草案の国民投票が行われる。
 
 憲法起草にあたって石油利権の扱いや、イスラム国家化、女性の人権などで各派が対立していることは、日本の報道でも伝えられたが、この新憲法案にはもう一つ重大な問題があることはご存知だろうか?

 新憲法案の中で唯一、削除された条文がある。それがこれ↓だ。

 「全ての個人はこの憲法の趣旨と規定に反しない限り、イラクの締結した国際人権上の条約及び規約に言及された権利を享受する権利を有する」                              ―イラク憲法草案第44条

 米軍に訓練を受けた民兵組織が、イラク移行政権の治安部隊に組み込まれ、「テロ対策」の名の下で手当たり次第に「疑わしい」市民を拘束し、残虐な拷問を行っていることは、FRIDAYの記事でも書いた通りだ。新憲法案から44条が削られたということは、今後も現在行われているような非人道行為がイラク政府の手によって行われるだろうことを意味する。

 「44条の重要さとこれが失われることで何が起きるのか、我々は声を上げなくてはいけません。ところが、国連は44条を除いた憲法案を成立させ、(市民に配るため)印刷しているのです」

 イラクへの支援を行うNGOの調整委員会"NCCI"のサイトには、あるイラクNGO職員の嘆きが掲載されている。「新憲法草案の起草作業は、国際社会の監視と協力の中で行われたハズなのに」「一夜にして44条が削られることが決められても、誰もそれを問題にしない」と。何故44条は削除されたのか。匿名で憤りをつづるイラクNGO職員は「国連に強い圧力がかけられた」ことを示唆する。


44条の削除の真相は結局「藪の中」ということになってしまうのかもしれない。だが、一つ確かなことは「独裁者サダムは去った。だが、次のサダムが現れるだろう」という、イラクの人々の不安は、既に現実のものとなっていること。そして、国際社会が見せかけだけの「イラク民主化」に対して、無責任にも拍手し続ける限り、悪夢はこれからも続くだろう、ということだ。

 多分、来週明けにはブッシュ大統領は「イラク民主化の道を着実に歩んでいる」とでも演説し、小泉首相や日本のメディアも賛美することだろう。今年1月末にイラクで行われた国民議会選挙を「成功」と賛美したように。選挙実施を口実に、ファルージャでは無差別虐殺が行われ、街の建物の9割が破壊され、殺された人々の遺体から出る腐敗臭は、近郊の村々にまで届いたというのに。主にイラク中部・西部で、選挙当日直前まで米軍の掃討作戦が行われ、西部のアンバル県では投票率はわずか2%だったというのに。

 今回の新憲法案の国民投票も、有権者が殺されるか、銃弾が飛び交い投票にもいけないという「民主的」なものになるようだ。今月に入ってから西部アンバル県では、"Iron Fist"だの"River Gate"だの
"Mountaineers"だの既に3つもの米軍等による大規模軍事作戦が行われ、1万5000人投入されたイラク国家防衛隊はなおも掃討作戦を続行するのだという。

 …やれやれ。いつも思うんだが、「民主化」だの「民主的」だのが何か解らなくなっているのは、我々「民主主義国家」側の人間なのかもしれないね。日本の国会を見ても、共謀罪とかワケのわからん法案が先の国会で廃案になったのにも関わらずシツコク今国会に上程されているし…。 

国連に強い圧力をかけたのは当然「国連ビルの上10階は不要だ」と語ったアメリ国連大使ボルトン氏だろうね。ネオコン民主化構想は、アメリカに対して都合のいい民主政権の成立という意味だから、それはかつてのような個による独裁から、集団による独裁に看板を付け替えただけの事。かつて開発独裁って言うのが独裁者やその信奉者のいいわけだったけど、今度は民主的選挙といういいわけが一人歩きするのか。人権に裏付けされない民主化など文字どうり字面だけでしょうに。



共謀罪にも小泉チルドレンが無批判に賛成するのでしょうね。しっかり投票行動を見ておきますぜ。
共謀罪反対」バナーをid:D_Amonさんから拝借。

万博の思い出(11) IMTS

IMTSの自動隊列走行。運転席に座るのはモリゾーです。道路に埋め込まれた磁石に従って走行します。正確に毎日同じところばかり通るので、アスファルトがそこだけ削れたとか、10センチ手前に止まっただけで停留所と認識せずにドアが開かなかったり、もっとファジーに制御できないものでしょうか。

短信  (本当の関心は、エログロ?)

hippydonky212005-10-09

ネバダ州プリム(AP) 
ロボットが運転する車両23台を集めた自動車レースが8日、米モハベ砂漠で開かれ、4台が見事に完走した。大きな落差や障害物、トンネルなどがある道路を克服し、画期的な技術進歩を成し遂げた。このレースには、軍車両への技術活用を目的に、米国防総省が賞金を出している。

優勝したのは、スタンフォード大のチーム。フォルクスワーゲンの乗用車を改造し、高度なセンサーやカメラ、レーダーからの情報や、ソフトウェアの指示だけで、約211キロの長丁場を7時間半以内で走行させた。同チームは「不可能なことを成し遂げた」と大喜びだ。

このレースでは、米国防総省が、10時間以内でトップでゴールした車両に200万ドル(約2億2800万円)の賞金を支払うことを表明している。

これは、戦場で遠隔操作なしで動き回れる車の開発を進めるのが目的。米議会から、2015年までに軍車両の3分の1を無人化し、犠牲者を減らすよう求められてるのが、そもそものきっかけだ。

スタンフォード大チームは、開発した技術は国防総省の目標実現に貢献するとした一方、同時に、数年以内により安全な車を製造することにも貢献するとしている。

このレースは昨年も開かれたが、出場した全車両が完走できなかった。

自国の国民が死ぬことに極端に神経質な国はアメリカとおそらく日本でしょうね。
日本のマスコミは世界のどこで事故や事件があっても、日本人の犠牲者があれば連日のように報道するけど、いなければ冷淡になり、報道もされなくなってしまいます。だから本当に知りたいニュースはネットに頼らざる得ないわけで、それが新聞離れに拍車をかけていると思っていたら、昨日の記事では、90何パーセントは毎日必ず新聞を読むそうで(本当かよ。テレビ欄と社会面で終了じゃないですか?だって平均20分でしょ。こんなものです。後はざっと見出しだけ?)、つまりやはり自国のことしか関心がないようです。しかし時には振れ幅が極端すぎるくらい振れて、冷淡になり、死んで当然とまで言いますが・・・。
そういう方は本当にグローバリズム化がわかって賛成してるんでしょうか。不思議だ。



アメリカにしても戦争の外注化がますます拍車がかかると言うことです。上記のような車は開発されても、一台数億円。費用対効果は疑問符です。本当に危険なところは、外注化やアメリカの市民権やグリーンカード欲しさに従軍する人たちの移民予備軍で、この人たちは死んでも米軍の死者数には含まれないし、保証もなし。イラクでも道ばたに捨てられている?海に投げ捨てられる?っていう話もあります。



英雄の物語ではなく、ニュースにならない死者にこそ世界史を形作っていることを毎日のニュースの中で知ることこそ、現代史の授業のような気もしますが、誰も教えてはくれません。

短信  (国際外交の老獪さ?)

hippydonky212005-10-08

東京新聞より
ノルウェーノーベル賞委員会は七日、今年のノーベル平和賞を、核不拡散に尽力したとして国際原子力機関IAEA、本部ウィーン)とIAEA事務局長のムハンマドエルバラダイ氏(63)に贈ると発表した。 

 同委員会は、授賞理由を「原子力エネルギーの軍事利用を防ぎ、可能な限り安全な方法で平和利用されるよう努力した」と説明。イランや北朝鮮の核開発問題が国際社会を脅かす中、「IAEAこそが核拡散防止体制を守り、核の誤った利用を防ぐ役割を果たしている」と高く評価。エルバラダイ氏は「果敢に、核拡散防止体制の強化に取り組んだ」とした。

IAEAイラクには核などないと言明したにもかかわらずイラクの核を理由に戦争に突入したアメリカ、ブッシュ大統領への当てつけ。と誰もがとらえているわけで、当然ノルウェーノーベル賞委員会も意識的にやったわけですが、今度は核査察でIAEA北朝鮮に乗り込むなら、ノーベル賞と言う権威を着ることができることで逆にアメリカに利用されるという皮肉も同時にあり得るわけで(多国間の枠組みを嫌うアメリカが逆に利用しやすくするってことでもあります)、こういうのがノルウェーの国会議員にはできても、頭が硬直的な我が国の議員さんたちや外務省にはきっと理解ができないんでしょうね。


それよりも同じく東京新聞の記事より

命ある限り『核廃絶
ノーベル平和賞逃すも

 国際原子力機関IAEA)とエルバラダイ事務局長が受賞した、今年のノーベル平和賞。地元テレビ局などは、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)をIAEAなどとともに「有力候補」と伝えていた。今回のノーベル賞は逃したが、事務局長の田中熙巳(てるみ)さん(73)は「最後まで有力候補に残ったと聞いている。私たちの運動が評価されたと確信した」と述べ、核兵器廃絶に力を尽くすことを誓った。

 戦後数年間は被害が表に出ることはなく、親や財産などを奪われた被爆者は、心や体に深い傷を負い、孤立した生活を強いられた。田中さんも長崎の爆心地から約三キロのところで被爆。目立った後遺症こそないが、「子どもの鼻血がとまらないのは私のせいかもしれない」などと、ずっと不安に悩まされ続けた。

 被爆者の唯一の全国組織である被団協は、一九五六年八月に結成。八四年、被爆者運動の“憲法”とされる「原爆被爆者の基本要求」をまとめ、原水爆禁止や援護法整備、遺族や家族の生活補償などを求めた。翌年は全国一万三千人を対象に「原爆犠牲者調査」を実施。被爆四十年での被害実態を明らかにした。

 近年、被団協は月額約十四万円の医療特別手当などが受けられる国の「原爆症」認定へ向けた取り組みに力を入れる。被団協の呼び掛けで二〇〇三年四月から、認定を求める集団訴訟を開始。原告は全国十二地裁の百六十八人に広がった。

 海外でも活動は展開され、国際会議などで代表団が「放射線による苦しみは死ぬまで続く」と被爆体験を訴えた。保有国の度重なる核実験にも抗議してきた。こうした活動が高く評価され、今回を含め四度ノーベル平和賞候補に推された。

 被爆から六十年。田中さんは今の国際情勢を「依然、核兵器はなくならない。(イランや北朝鮮などで)むしろ核をめぐり緊迫している」と懸念する。その一方で、「それでもイラク戦争後は、あの米国でも最近、国民の間で原爆投下が正しいという認識はぐっと減っている。ブッシュ大統領の強権的なやり方にも疑問を持ち始めている」と少しずつだが変化も感じているという。

 一方、個人で受賞候補とされた、被団協の代表委員山口仙二さん(75)=長崎県小浜町=は、IAEAに「人間の地獄を現出したといわれる原爆による悲劇を二度と繰り返さないように、どこの国にも遠慮せず、頑張ってほしい」とエールを送った。

 受賞こそ逸したが、世界から高い評価を受けたことに変わりはない。被団協の会合で演奏をしたこともあるシンガー・ソングライター小室等さんは「被爆体験の風化が指摘されている時であり、ノミネートされただけでも大きな意味がある。世界の指導者は被爆者の声に謙虚に耳目を傾けるべきだ」と話す。

 田中さんは「被爆者は高齢化している。だが命あるかぎり、核兵器廃絶のため、そして原爆被害者に対する国の補償を実現するため、全身全霊で打ち込みたい」と決意を新たにしている。

惜しいです。
あまりに素直すぎるのは国際政治に利用しにくいってこともあるでしょうね。