短信  (優先されるのは私益?)

hippydonky212005-10-03

共同通信より
 中川昭一経済産業相は2日、都内で報道陣に、日中が対立する東シナ海の資源開発問題をめぐる今後の政府間協議について「場合によっては閣僚レベルでやっても良い」と述べ、進展に向けて積極的に取り組む考えを示した。
 経産相はまた、出演した民放テレビ番組で、中国海軍がガス田周辺に駆逐艦などを派遣したことについて「威圧と受け止めざるを得ない」と批判した。
 この問題では前日までに東京で開かれた日中局長級協議で、中国側の開発中止などを前提とした日本側の共同開発提案を中国が持ち帰った。経産相は記者団に「ゆめゆめ時間稼ぎなんてことはないと期待している」とし、中国側に誠意のある回答を求めた。

経済水域の問題から言えば、中国側の主張の大陸棚の延長である沖縄トラフまで中国の経済水域だというのはまあ時代錯誤の荒唐無稽なものでしょう。しかし日中中間線にしたってふつう接する二つの国の海岸線の長さで調整することになるので、島と大陸では、調整後ガス田全部が中国領ってことになりかねないわけで、くだらないへの突っ張りなど何の得にもならないことを本当に中川氏は知っているのでしょうか?中国関係を改善したい外務省と資源問題を有利にしたい経済産業省の突っ張り合いも、日本が掘っても沖縄トラフをパイプラインでは超えられないし、LNG船で運ぶにも冷却施設が膨大になるわけで、中国に売るしかありませんし、解決できやしない領土問題を棚上げして下手にでても協力を取り付けるのが最善なのがわかっていないのかも。国内向けの右翼対策でしかない強硬発言など、経産省の大臣としては見識がなさすぎるってものです。要するにこの方の私益が国益に勝るってことが問題なのです。

短信  (親の暴言で顔を伏せる子供の立場)

hippydonky212005-10-01

今日も取り急ぎメモ

都議会代表質問2005/9/27より
石原都知事「それから、国連憲章の精神、何ですか、あなた、そんなもの。それは金科玉条なんですか。国連というのはそんなに大したものなんですか。神様みたいな存在ですか。冗談じゃないよ、あなた。共産党ってどんな価値があるかも知らないけど、今ごろ国連憲章なんていうものをまともに信じているばかはいませんよ、本当にそれは。」

そういう国連の安全保障理事会常任理事国に必死になろうとしている政府はさぞかし憎悪の対象でしょうな。坊主憎いけりゃ袈裟まで憎いってやつですか。たぶん敵国条項が残っていることに怒り心頭ってやつですなんでしょうが、こういう方が首都東京の知事であるわけで、オーストリアハイダーやフランスのルペンでさえ小物に見えてしまいますね。石原新党などをつくって、この方を首相にしようものならほんともう世界中の恥さらしですな。そういうことを夢想するお馬鹿さんはさておき、いい加減都民も気がつくべきじゃないかと。
何をかって?
「君たち、いい恥さらしもんだぜ」って。





写真は万博の国連館。最終日の入り口を閉めた後。各館よりかなり早い閉館でした。
閉められるまでここに最後にとどまっていました。
文化や民族、自然の多様性を大事にしようと言う展示や映像を流していたこの場所が、居心地よかったから。いつもすぐに入れたしね。


規制派石原都知事の話題にぴったり。
インターネット規制に反対の意思を示すためにしばらく貼り付け


改革の意図も強固なのか?

hippydonky212005-09-30

取り急ぎメモ

毎日新聞より
 小泉純一郎首相の靖国神社参拝は憲法が定めた政教分離に違反し、精神的苦痛を受けたと主張し、旧日本軍の軍人・軍属として戦死した台湾先住民族の遺族ら188人が首相と国、靖国神社に1人1万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪高裁(大谷正治裁判長)は30日、参拝は首相の職務行為と認定したうえで「憲法の禁止する宗教的活動にあたる」と高裁段階で初の違憲判断を示した。賠償請求は認めず、原告側の控訴を棄却した。原告側が「実質勝訴」とみて上告しなければ、請求は棄却されているため、国側が判決理由を不服として上告することは事実上難しく、判決は確定することになる。
 ◇賠償請求は棄却
 小泉首相靖国参拝を巡る同種訴訟は全国6地裁で7件起こされ、違憲判断は、04年4月の福岡地裁判決(確定)以来2回目。今回の判決は、福岡地裁の判断を踏襲したものといえる。高裁判決は、7月の大阪高裁(別の原告団)と今月29日の東京高裁と2回あるが、憲法判断せずに原告側が敗訴している。
 判決は、(1)参拝は、首相就任前の公約の実行としてなされた(2)首相は参拝を私的なものと明言せず、公的立場での参拝を否定していない(3)首相の発言などから参拝の動機、目的は政治的なものである――などと指摘し、「総理大臣の職務としてなされたものと認めるのが相当」と判断した。
 さらに、参拝は客観的に見て極めて宗教的意義の深い行為と判断し、国内外の強い批判にもかかわらず参拝を継続しており参拝実施の意図は強固だったとして「国は靖国神社と意識的に特別のかかわり合いを持った」と指摘。「国が靖国神社を特別に支援し、他の宗教団体と異なるとの印象を与え、特定の宗教に対する助長、促進になると認められる」と述べ、憲法20条3項の禁止する宗教的活動と結論付けた。

当たり前のことを当たり前だと判断することのなんと難しいことか。
中立中立と連呼することが大好きな人たちが、宗教的には中立でいないことを問題にしているだけなのにね。そして当たり前にも靖国に参拝している人たちだけが戦争の犠牲者に祈りを捧げているとは思ってほしくないと言うことだけ。その当たり前が当たり前のことと通用してもらいたいものです。




万博で瀬戸会場長久手会場を結ぶ乗り物は燃料電池バスとゴンドラ。
ゴンドラがリニモの高架を超えていくのでこれが案外怖い。スキー場のゴンドラを乗り慣れていても支柱で揺れるたびにぞーっとしたものです。住宅地の近くを通るので一時的に窓が曇って目隠しをされるのですが、見えなきゃ見えないでさらに恐ろしい。
このモリゾーゴンドラはびわ湖バレイに移設され余生を過ごすようです。
写真はゴンドラから長久手会場を撮ったところ。




インターネット規制に反対の意思を示すためにしばらく貼り付け


やっぱりあった天下り先

hippydonky212005-09-29

保坂展人のどこどこ日記より

昨日、社民党に政府の郵政民営化準備室から「郵政民営化関連法案」の説明があった。初めて厚さ10センチほどの法案あるものを手にした。お役人の説明を聞いていて、いくつかある法案を眺めながら58頁ほどの『独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案』に目を止めた。

 本ブログ読者に問いたい。こんな組織が出来上がることを御存知でしたか? 郵貯簡保350兆円の資金の行方については、「民営化賛成派」「反対派」に分かれて、ずいぶん新聞やテレビで議論されたと思う。ところが、法案成立後に350兆円はいったい誰が責任をもって管理していくのか、巨大資金の運用責任も含めつまびらかでなかった。

 民営化準備室の話を保坂展人のどこどこ日記聞いてわかったのは、郵便貯金は10年間、簡易保険は契約残存期間の「政府保証」をつける最終責任はこの知られざる独立行政法人にあるということだった。360兆円の資金運用は、郵貯簡保会社がそれぞれ行う。両者の資金運用を監督し、郵便貯金や利子の支払い責任、そして簡易保険の保険金・年金の支払いを(政府)保証する組織がこの独立行政法人のようだ。

 役員は理事長がひとり、理事がひとり。幹事が2名配置されると書いてあるが、選出の仕方は法案に書かれていない。なにしろ、350兆円を預かる最終責任を追うはずの組織は透明であり、監視されていなくてはならないはずだ。

「理事長、理事はどうやって選任するの?」と質問すると、民営化準備室の担当者は答えられなかった。「持ち帰って調べます」だって。さらに「選出された理事長・理事は、国会同意人事じゃないでょ?」と聞くと「はい、同意人事ではありません」と平然と言う。

 しかし、法案の束をこの手で見ないと、こんな独立行政法人が発足することに気づかないのは、私が不勉強だったせいばかりではないだろう。何人かのジャーナリストやエコノミストに聞いたけれど、「へーぇ、そんなことになっているの?」というように、ほとんど知られていなかった。

 これまで「郵政民営化」の湯水のような報道の中に、この独立行政法人の設置法は埋もれていた。年金関連法案と呼ばれた昨年の法案の中に「年金積立金管理運用独立行政法人法案」が埋もれていて150兆円の年金資金の管理組織が出来上がったプロセスとよく似ているではないか。

「関連法案」という言い方がよくない。衆議院の審議の前に、この独立行政法人の問題点を総力で追っていきたい。情報やヒントがある方、ぜひ教えていただきたい。
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/fa125008144779f4c4896302715b5323

やっぱりあった天下り先。また焼け太りですか?
天下りを禁止もせず、構造改革とやらの名のもと末端の人減らしだけが進んでいくわけですね。



写真は万博アフリカ共同館前のステージで踊って歌う南アフリカのおばさまグループ
The Mahotella Queens。
アフリカ音楽好きにはたまらない至高の時。

真剣さをちゃかす前に6時間待ってみてはいかがですか

hippydonky212005-09-28

メモ


YOMIURI ONLINEより


読売新聞社が17、18の両日に実施した衆院選に関する全国世論調査(面接方式)で、自民党の大勝を受け、これからの日本の政治は良い方向に進むと考える人が59%を占め、昨年7月の参院選直後の同調査に比べ10ポイント増となった。

 郵政民営化を柱に改革姿勢を強調する小泉自民党に対する期待感の表れとみられる。

 一方、今回の衆院選における有権者の投票行動を分析したところ、これまで民主党に投票する傾向が比較的強かったサラリーマン層や、大卒者、都市部居住者の多くが自民党支持に回ったことが自民圧勝の一因であることが浮き彫りになった。

改革を進めていただけることを祈るばかりですが。今年度の赤字国債の発行が17兆円も増えたことなど関係ないか?
今週のニューズウイーク日本版に消費者に優しくない日本社会に商機を見いだす外国企業の特集がありますが、いっそ役所の窓口あたりも民営化すればいかがでしょうかとやけくそで答えてみたいものです。


朝日新聞より
25日に閉幕した愛知万博愛・地球博)について、十六銀行岐阜市)は、今年8月に愛知と岐阜県内の本支店で来店者に尋ねたアンケートの結果を発表した。来店者の約半数が愛知万博に「行ったことがある」と回答。行った回数、支出額とも60歳以上が高く、「時間的、経済的に余裕がある高齢者が楽しんだ」と分析している。

 アンケート結果によると、愛知万博に行った回数は、60歳以上の女性が最も多く、平均1・1回。1人あたりの支出額は60歳以上の男性が最多で、平均1万1548円だった。回数が最も少なかったのは30歳未満の男性で0・43回。

 他のレジャーと比べた満足度は、5点満点で全体の平均が3・31点。「満足度は高く、万博は成功したといえる」(同行営業企画部)。一方、40代女性の平均が2・89点で唯一「やや不満」となった。この理由について、同部は「40代女性は家族連れが多く、家族へのサービスが優先されて自由に楽しめなかったのでは」と推測する。

 アンケートは同行の消費動向調査の一環。8月15〜26日の10営業日に、愛知県内38、岐阜県内109の計147店の窓口で尋ね、計704人から回答を得た。

アンケートの結果が岐阜県のものですが、万博入場者の平均年齢が高かったことが、裏付けされた訳です。
ところで万博の華やかさとは対照的な場所に連日長い列ができたことを知っていますか?
その場所は国際赤十字赤新月館です。
館内は日赤の歴史を紹介したパネルをみた後、ゆっくり寝そべるソファーに座り、天井の4つのスクリーンに映し出される映像を見るものです。
映像の内容はミスチルの「タガタメ」が流れる中、戦争に巻き込まれる子供たちや難民になったり、餓死していく子供たちの映像が流れる衝撃的なものでした。涙ぐんで出てくる人の多さにマスコミも飛びついたものですが、こういう企画がしっかりと支持されることに、偽善者ぶるなと非難を向ける人たちを超えて(何も感じず何もしない自分を肯定したいだけでしょうが)、何かを残していくのでしょう。最近のホワイトバンド現象もパビリオンの前で6時間を過ごす人たちの存在が裏付けているような気もします。出口近くの壁には見学者のメッセージが貼り付けてあり、そこに人が人として感じる素直な思いを見ました。万博で異文化を超えて交流した人たちが次につながる何かをあの映像が後押してくれた気がします。



写真は国際赤十字赤新月館。開幕当初は意外にすぐ入れましたが6月頃から常時3時間待ちは当たり前。9月は7分の映像を見るために6時間待ちでした。

元気だったお年寄りたち

hippydonky212005-09-27

2200万人が訪れた万博ですが、目立つ観客層は高齢の方でした。たぶん地元の方でシニアの全期間入場券を持ち、通っている方たちです。会期も終わりに近くなる頃よく聞かれた会話は「万博終わったらどこに行けばいいかしら。暇になりそうね」などというものでした。年金生活に入りもてあました暇を万博通いに費やす方々。元気なお年寄りが多いのも印象的でした。夫婦そろってお出かけで、きっと旦那の引退後にけんかが絶えなかった人たちも、万博は長年連れ添った夫婦のいい気晴らしのようです。何十回と通っている方も多くはそういう方々です。
こんな状況に遭遇しながら元気なな名古屋経済というものより、元気な名古屋のお年寄りたちが今この時に彩りを添えているような気がしていました。孫の手を引き、粘り図よくパビリオンの列に並び、はしゃぐ孫の手を取って万博に通い続けたお年寄り?(失礼な言い方かもしれないですね)たちが主役だったと思います。
高齢化社会を迎えてこの方たちの元気こそ経済を支えるのだと言うことも実感したわけです。
ただ「万博燃え尽き症候群」にならないようにしてほしいものです。


写真は中国館のサニーガールズの演奏会の模様。この日は平日だったせいか、平均年齢かなり高めの観客でした。

万博は交流の場でした。

hippydonky212005-09-26

中日新聞より
愛知万博閉幕
2200万人に思い出刻む


「自然の叡智(えいち)」をテーマにした愛・地球博愛知万博)は二十五日、長久手(愛知県長久手町)、瀬戸(同県瀬戸市)の両会場とも百八十五日間の日程を終えて閉幕した。日本では一九七〇年の大阪万博以来、三十五年ぶりの総合的な国際博覧会。三月二十五日の開幕日からの入場者総数は目標の千五百万人を大きく上回り、二千二百四万九千五百四十四人となった。「地球的課題の解決」を前面に打ち出した二十一世紀最初の愛知万博の志は次のサラゴサ万博(スペイン、二〇〇八年)、上海万博(中国、一〇年)へと受け継がれる。

 閉会式は午後一時五十分、長久手会場のEXPOドームで始まり、関係者ら約二千二百五十人が出席した。博覧会協会の中村利雄事務総長が開式の辞を述べ、豊田章一郎会長は「この博覧会が果たした役割は実に大きく、万博の輝かしい歴史に新たな一ページが加わった」とあいさつ。小泉純一郎首相は「ものを大切にする『もったいない』という心が世界中に広がり、人間と自然が共生する新しい社会が実現してほしい」と語った。

まだまだ言いたいことはたくさんあっても政治の季節が終わり少し視点を元に戻してみようと思っています。



名古屋に住む人間として地元開催の万博には暇を見つけては?(暇を無理矢理作っては)足を運びました。
元々万博が予定されていた瀬戸市にある海上の森は瀬戸物のための土をとり荒れていたところを木を植え、賢明に自然に戻した里山があるところ。そこをつぶして跡地には住宅建設をするというとんでもないプラン。当然反対運動の末席に加わりました。
BIEが万博が地雷を踏んでいるという発言が中日新聞にすっぱむかれてから流れは変わり、隣の長久手にある青少年公園が場所に選ばれた。そのことを契機に反対から参加へと舵が切り替わりました。万博は当然土建利権の最たるもの。それでも何かできることがあると参加に踏み切る市民団体との交流の中にも身を置きました。



万博も終わりそれなりに感慨深げです。日記の端っこにでもこれから少しずつみてきた万博を書いてみたいと思っています。
そして僕はこのところのネットを覆う嫌韓や反中の流れに対して、万博をこよなく愛し、最終日の夜のゲートで帰りたくないとだだをこねて泣いていた子供たちや韓国館や中国館の前でアテンダントの人たちと交流を重ねる人たちの輪がこの流れにきっと抗してくれるだろうことを確信しています。バーチャルではない人とのふれあいこそが力になると確信しているから。


写真はフィナーレを迎えたアフリカ共同館の前にあるステージです。アテンダントも観客も入り乱れてのお祭の最終を迎えたところです。